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2025.01.25

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平田エッセイvol.5:広告臭を消せ!グルメ系インフルエンサーの本質に迫る!


拝啓 グルメ系インフルエンサーの皆様

いつも大変お世話になっております。
グルメ系インフルエンサー様に対して、お伝えしたいことがございます。

下記の内容に関しては、あくまで私の一意見でして、決して個人を指したものではございません。
予めご了承ください。



こんにちは!
エッセイも第5回目となりました。

不満だらけのゆとり世代の僕として、パンクロックの精神で書きたいことはいっぱいあったのですが、
年末年始という“のほほん”とした時期を過ごしたことも大きく影響しまして、エッセイの寄稿が遅くなりました。
反省です。

さて、上記の件、グルメ系インフルエンサーについて、皆様はどのような印象をお持ちでしょうか。
僕個人としては、これはもうすごいなと、羨ましいなと。
賢いな、と思うわけです。


今までは、マスメディアと言われるTVや新聞、雑誌、
店舗の独自の広告媒体からしか飲食店の情報が取れなかったものですが、
「SNS」というものが出てきて、それを使ってお店をインフルエンサーさんが紹介する。
そのインフルエンサーさんの投稿する写真や文章を大衆が見て、その大衆が動くわけです。

フォロワー数やその属性が主な指標となっており、
インフルエンサーのアカウントがメディアとしての価値を高めている、ということですね。

となるともう、グルメ系インフルエンサーさんは、
そのアカウント=チャンネル自体が、1つの媒体であり、
その媒体を持っているということ自体、お金的な価値がもちろんある、ということです。

それには個人で「TVを持っている」、「雑誌を持っている」というものと同等か、それ以上の価値があると思うのです。


僕はそもそも怠惰で、継続して投稿もできず、美味しそうな写真を力もなく、
高いお肉も安いお肉も何もわからないほどの非常にコスパの良い舌を持っていますので、
グルメ系インフルエンサーになりたくても、先天的にも後天的にも難しいのですが……。

ビジネス的にこれはもうすごいなと、羨ましいな、賢いなと思うのです。
ビジネスマンの僕ですから、やっぱりそれはビジネスの価値がとても大きいと。


そんな私から2つ、グルメ系インフルエンサーの方々にご提案があります。

1:Threadsは危険!変な事投稿しないで!
2:運営時は広告収益で運用していない感を出して!素人っぽくして!

です。


僕の分析としては、グルメ系インフルエンサーさんは、

1:ターゲットとなるエリアやグルメというものが限定されていて、検索時に役立つ
2:グルメについて、詳しい方が紹介しているため信用性がある
3:個人が自分の言葉で書いてくれているので、ご近所さんから聞く情報に近い存在


という点が、評価されている点かと思います。

あくまで、フォロワーはそのエリアのマスの方がターゲットで、
個人が運用している、という点が、広告っぽくなく、心に響くのだと思っています。

ここで大事なのは、「広告っぽくなく運用している」という点です。

雑誌やTVって広告で運用されているので、
「売りたい・来て欲しい・クーポンつけるよ」というお店側からのプッシュではなく、
あくまで第三者の言う、「ここのお店美味しかったよお〜」感が刺さっていると思うのです。

ヤフコメ民とかgoogleの口コミへめちゃめちゃ投稿している人がいるじゃないですか。
その「人」に信用があり、その人が纏めている美味しいお店をみんな探しているんです。

なので、それに徹したチャンネル運用が一番綺麗で、そこでビジネス感を出すと、
結局昨今言われている「オールドメディア」に近づいてしまうと危惧しているのです。


もちろん、わかります。
商売ですから。
お金に変えられないと、継続も、そのチャンネルの成長もしません。
モチベーションも上がらないので、ビジネスには繋げるべきです。


グルメ系インフルエンサーさんのビジネス構造としては、

・紹介して欲しいお店からのPR収入
・アカウントで告知したいその他企業、行政からの広告収入
・企業のSNS運用の代行やコンサルティング収入
・イベント収益

などになるかと思います。他にもあるかもしれませんが、これがベースかなと。
これを目指していく時に、大事にしていかないといけないものは、「チャンネルの質」です。


例えば岐阜県内のアカウントであれば、グルメを探している岐阜県周辺のマス層から支持をされているということです。
ここに広告的な価値が出てきます。マス層から支持をされているチャンネルということで。

支持をされているという本質は、ビジネスとして支持をされているのではなく、
あくまで一般消費者の方から、情報を得られる有益さから支持をされているということです。

この投稿されているチャンネルは“広告収益で成り立っている”感が出てしまうと、
「結局お金払った所を紹介しているだけでしょ」ということになり、
評価されている点の<グルメについて、詳しい方が紹介しているため信用性がある>が薄くなります。


また、コンサルティングやSNS運用、代行の周辺のビジネス感を強く出しすぎると、
「結局ビジネスで運営してるんでしょ」感が強くなり、
<個人が自分の言葉で書いてくれているので、ご近所さんから聞く情報に近い存在>が薄くなります。

要するに「私たちを使って商売しているんでしょ」感が強くでると、全体的に弱くなると思うのです。


となると残るものは、<エリアやグルメというものが限定されていて、検索時に役立つ>という、
マスメディアと近い価値として戦っていくことになる、と思うのです。

そうなると、広告出稿したい店舗は、
全戸配布の方がいいよね、とか、
新聞の方が第三者感が出るからいいよね、
SNSの広告を自店舗で出した方が自分の店舗のアカウントを強くできるし得だよね……
みたいな感じになり、戦わないといけない相手が多くなると思うんです。


となると、結論としては、

「メインチャンネルはあくまで個人っぽく」
「ビジネスはチャンネルのメイン層には出来れば見えないように」

ということになり、インスタグラムと紐づいてしまうThreadsの投稿は、
ビジネスや裏側の記載をしてしまうのは、危険かなと。
やっぱりエリアが限定されているので、インスタグラムをやっている方はThreadsもやっていて、
運営の裏側が見えるのはメリットにならない場合が多いなあと感じます。


どうしてもインスタグラムの仕様上、PRですと言わないといけないものは守るべきですが、
できる限り、広告臭を消した方が、ご近所さん感が出ていいと思うんです。

また、岐阜県に住む1消費者としても、ぜひ美味しいお店を、
広告とは違ったプロの目線で今後も教えて欲しいです。


この軸を整理しながら、ビジネスとして結びつけていこうと思うと、
「運営しているチャンネル」と、「運営している主体個人」は、分けていった方がいい、と思う。

ビジネスを行うのはあくまで、運営している主体個人であって、
それと切り分けられたチャンネルがあります、という見せ方というか……。

が結論です!


これは僕たちにも本当に言えることで、「こんなデザイン作りました!どや!」とか
「こんな仕事やりました!どや!」みたいなことを言うことでしか、
こういう受託系サービス業の自社PRは難しいものですが……。

あくまでお金を頂いてお客さんの代行としてやらせていただいていることで、
自社の実績というよりもお客さんの実績ですから。

お金を頂いた上で、それを自社のPRにも使うなんて、なんというか正直虫がいい話ですよね。

その辺りを、自社も整理しながらやらないといけないなあと感じています。
あくまで僕たちは裏方なので、どうすればお客さんも自社もよりよくPRできるか、
みたいなことはしっかり考えないと誰もついてきてくれないですよね。

と自戒の念も込めて、今年1年で変えていきたいなと思います。


昨今の兵庫県知事のPR会社の件も然り、フジテレビのあり方の件も然りですが、
メディアの必要性や、広告サービス業のあり方に関しても、色々と考えていかないといけないなと思っています。


それでは、本年もよろしくお願いします。

敬具