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2026.02.28

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平田エッセイvol.18:<は、働いてもらい方改革?>真っ当に給料を上げよう!

さて。

最近よく聞きますよね。『賃上げ』。
ニュースでも、政府でも、大企業でも。

どこを見ても「賃上げしろ!ベースアップしろ!」の大合唱です。
環状線沿いのマックでも聞こえてきます。

ただこれ、
「全社員の給与のベースアップをどうしてもしないといけない、したい!」
と考えているのは、正直なところ、国だけです。

今の物価高で生活が苦しいため、実質賃金の目減りを防ぐ目的で、賃上げが行われているのです。

そのため国は最低賃金を年々上昇させますし、
「1人あたりの給与を上げてくれたら、補助金出すよ」とか、
「税制優遇するよ」とか、いろいろな手で企業に賃上げを求めています。

しかし、あなたの会社の社長の第一優先事項は賃上げではありません。
「ただ法律順守をしないと」くらいの気持ちでしかありません。残念です。

でも残念ながらそうなのです。

Webサイトや会社案内、リクルートページで“従業員第一”と書いてあるところも、
ほとんどの会社はそうだと思います。

会社経営の一次命題は、『利益を生むこと』なのです。
利益を生むという事は、利ザヤの最大化を目指すという事で……

会社経営で言うところの利ザヤの最大化って、
お客さんから頂いた売上金から、『外注費』+『今回の話の“人件費”が含まれた販管費』を引いた額です。

という事は利ザヤの最大化というのは、
『売上の最大化』と『外注費、販管費の最小化』をともに行なっていく工程を指します。

そのため、給与のベースアップというものは、販管費の最小化と逆を行く動きなので、
これを経営の主目的においた経営者などいないのです。

いや、もちろん。
物価が上がっているので、「従業員の生活を守るために賃金を上げたい」という気持ちは持っていると思います。
私はアクセル全開で持っています。

が、会社は社会福祉ではありませんので、
結局は生産高に応じた分配以上のことはしませんし、できません。

まずこちらが大前提です。

分配という所から派生して、追加で1つ。

賃上げの話をするときに、捨てた方がいい考え方があります。
それは、“社長がお金をもらっている”という考え方です。

これ、たぶん無意識に多くの人が思っています。

「社長が儲けてるから、社員にも回してよ」みたいなやつです。

給料は社長が払っているのではなく、お客さんが払っているんですね。
社長がお金を持っているのではなく、お客さんたちが持っているのです。

お客さんが会社にお金を払い、会社を通じて“給与”として分配される。
社長の財布からあなたの給料が出ているわけではありません。

ある程度の社員数がいる会社だったら、どこのお金持ちっぽい社長も、
恐らく“会社1年分の販管費を社長の個人の財布から出す”、という事はできないと思いますよ。

下手したら、半年分も大多数が払えないと思います。
という事は、結局社長がお金を払っている訳ではないのです。

ただ回しているだけです。

そのため、どんな会社でどんなポジションだとしても、
あなたが稼いで、あなたが正当に貰っている報酬なのです。

あなたが報酬をもらったことに対して感謝すべきは、
『お客さん』と、『協力会社』と、『仕事ができる健康な体に育ててくれた家族』で、社長ではないのです。

纏めると、

経営者の大原則は、資金に責任を持ち、利益を追求する事です。これが第一本線です。
会社が潰れれば、従業員も顧客も取引先も、全員が困るからです。

この状態をまず理解してもらったうえで、賃上げは下記の状態で発生します。
むしろ下記の状態でしか発生しないものです。

「あなたを昇給させた方が、会社の営業利益が生みやすい」
「あなたが報酬額を課題として他社へ転職されると、自社の成長が著しく止まるであろうリスクがある」時です。

要するに
『会社の営業利益を追求し続けていく姿勢』と、
『あなたの報酬アップ』とが、ベクトルが合った時に『昇給=賃上げ』が発生するのです。

それ以外の状態では賃上げはほぼ発生しないと思った方がいいと思います。
なので、
どれだけあなたが個人評価で頑張っていても、会社のベクトルと合ってなければ賃上げはされません。

もしそうでなく昇給したなら、それはもう恋だと思うので、公私混同しています。
やめてください。

「定期昇給は当たり前のもんじゃないの!?」
「年功序列じゃないの?!」とお考えの方もいるでしょう。

それはあなたが会社に勤めて年次が経つにつれ、
・成長し、出来ることが増えた
・1人前になった、部下の指導を任せられるようになった=管理者のコミュニケーションコストが減った
から昇給しているのです。

「うちの会社は、毎年全員ベースアップしているもん!」
という事でしたら、
それは、
“ 従業員が切り替わる際にかかる採用や教育コストよりも、
 賃上げを行い留まってもらうコスト増の方が割にあっている状態 ” ということです。

ただ長年務めているだけで、昇給を全員一律にさせたいと思っている経営者はいません。

そしてもうひとつ、昇給が単純でないという話をします。

ここも現実の話なのですが、月額報酬は『期待値の先払い』です。

よく考えると、給与って素晴らしい安定財源です。
まだ当月や年間の成果が出ていないのに、先に毎月お金が支払いが固定されているのです。

変動するのは、残業代と会社で規定したインセンティブくらいだと思います。

つまり、「あなたはこれくらい稼いでくれるはず」という期待値で、
会社が先に月額で割って払っているわけです。

どれだけ成果が出ていなかろうが、これだけの月次報酬をあなたの社長は保証してくれているのです。

前回のエッセイでは、『給与の3倍の個人粗利設定をしないと会社経営は成り立たない』、という話をしました。
(ここで疑問がある方は詳しくはAIに聞いてください)

逆に言うと、あなたの直接的・間接的に稼いだお金の1/3が報酬ということです。
あなたの今期成績や稼ぐお金がまだわかっていない状況で、月の報酬を社長は保証しなくてはいけません。

その上で、基本給は基本的に上がりっぱなしで簡単には下げられません。
法律によってそうなっています。やっぱり国。

「少なくともこれくらいはどんなことがあっても大丈夫だろう」という所で月額給与を設定し、
「あとは多めの賞与で分配」という会社が多いのはそのためです。

賞与は最悪、無しにできるからギリ調整がつきやすいのです。

何が言いたかったかというと、
『賃上げ=昇給』は、まだ見ぬ来期のあなたに対して、かなりのリスクを負った行為なのです。

逆を言えば “期待と過去実績の表れ” なのです。

ここまでが、賃上げを考えるあなたに、まず理解としてお伝えしたかったことです。

ただ、
「だ、だから難しいんだよ! わかってあげてよ!」を言いたいわけではありません。

その上でどうするか? ですが、
まずは、「自分の勤めている会社が賃上げの可能性があるか?」を考えましょう。

それは、業種、規模、エリアです。
上の話が無意味なくらい、ここはめっちゃ重要です。

結局『あなたの稼いだお金の1/3』が『あなたの報酬』になるのです、どこの業種も。

となると、稼ぎやすいところに身を置くことが全てです。

飲食のよくある話で、
「めっちゃおいしいものを時間をかけて作るよりも、
 なんてことない料理をお腹がすいている人がいっぱいいるところで提供した方がいいんじゃない?」の考え方です。

岐阜よりも名古屋でしょう。
名古屋よりも大阪、東京かもしれません。

小売なのか、メーカーなのか、インフラなのか、保険なのかもしれません。
営業なのか、制作なのか、製造なのか、かもしれません。

スキルアップや能力が上がらなくても、
「戦っているフィールドをより良い場所に変えられないか?」という可能性を疑いましょう。

その上で、自分の中で納得出来たらそのフィールドで頑張りましょう。

そしてもうひとつは働き方の選択です。

まず大きなところに、「そういう制度設計がされている会社なのか?」は大事です。

そこをチェックしましょう。
『波乱型』なのか、『安定型』なのか、です。

会社によって傾向が違うと思います。

また、これは賃上げというより生き方の話なのですが、
リスクをとった方が、跳ね返りも大きいですよね。安定をとれば、跳ね返りは少ないはず。

基本的に、世の中はそういう設計になっています。
競馬のオッズと同じ考え方ですね。

時給(工数計算)よりも案件報酬の方が報酬が高く、
案件報酬よりも成果報酬の方が割が良いと思います。

社会保険有の時間給よりも正社員の方が、
正社員よりも役員の方が、
もしくは業務委託の方が、リスクがある分、報酬は大きいと思います。

「どういうポジションでどのように働くか?」
「どこを目指すか? 何を守るか?」
を考えることは重要だと思います。

この2点を考えてみてもらえたらいいと思います。

最後に、
賃上げは、「会社が頑張ってしてくれるもの」ではありません。
会社はただの受け皿です。

賃上げは要求するものではなく、『あなたが主体的に設計しにいくもの』です。

もし上の内容通りでも賃上げが正当になされなければ、
それは
「あなたを正当に評価する制度設計ができていない」か、
「業績が慢性的に悪い」か、
「嫌われている」ので、環境を変える選択肢を検討するべきです。

会社もそこまであなたに固執していないし、あなたも会社に固執するべきではないです。
もったいないです。

別に辞めたとしてもポジションが代わっただけで周りの方とも仲良くやっていけますし、
辞めることができることが1つの特権みたいなものです。

気を落とさないでください。

それよりも、『どこに行っても自分で稼げる状態』を自分が作るべきです。

どのような状況でどんなふうに働いていても、報酬は会社から与えられるものではなく、
自分の賃金を自分で決め、受け皿となる会社を自分から選んであげられるくらい強くなれるように頑張りましょう。

今の社長に「賃金の交渉をしにきてやったぞ」、
将来の社長に「面接しにきてやったぞ」、
くらいの気持ちで社長のもとに行けるようになれば、

そうなればもうあなたの勝ちです!

そしてちっちゃいですがイチ社長である私も、
そんな優秀な方と一緒に末永く一緒に働けるように、

会社の制度設計や、雰囲気、将来どうなっていきたいか等色々考え、
従業員が上の選択を考えたとしても、それでも、

「ずっとこの会社で働いていたいなあ」と思う会社を創らないといけないな、と思いながら書きました。

あ、最後に超PRですが、
今、SOUでは従業員さん募集中です☺!

是非リクルートページのエントリーからどうぞ☺!

それでは、今月も皆さまお疲れ様でした!