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2026.05.30

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平田エッセイvol.21:<は、働いてもらい方改革?>火星人(+)による、誰かに任せるためのマインドエッセイ

皆さまお疲れ様です。
平田エッセイvol.21となりました。

もう5月も終わり、6月になりますね。
GWはいかがお過ごしでしたでしょうか?

私は仕事の合間にNetflixの「細木数子」のドラマを見て、その後「爆弾」を見て、
その後「悪い夏」を見るという中々充実したお休みでした。

さて、ネタバレすると前回のvol.20のエッセイは「時給を上げよう」というお話でして、
そのために「“任せる”という事が絶対的に必要だと思う」という答えを書かせて頂いたものでした。

これを見て頂いている方は、恐らく私と同年代かそれ以上の方がほとんどだと思います。
という事は、年齢や能力的に管理職以上の方も多いのではないでしょうか。

その時思ったことでしょう、
「任せることが大事なんて、そんなことはお前に言われなくても肌感でわかっているんだ」と。
「それが出来なくて結局こうやっているんだ」と。

恐らく“任せる”という事を何度もしてみて、何度もそれが失敗し、何度も取引先や上司に怒られ、
それでも頑張ってここまでやってこられた、まるで細木数子の生涯のような方々ばかりだと思います。

私もその1人です。

ただ、ご存知の方も多いと思いますが、私の場合、皆様と比べ個人の能力は高くなく、
自分でやった方が早いという結論に至る事がなかったために、
基本的にそれでも何とか人に依頼し、任せてきたという『任せたことある経験値』があります。

そのため、「その時にこうすればよかったな」と考えるきっかけも、人一倍あると思っています。

今回は、私が人に任せる時に何が足りなかったか、
また、今後どうすればよいかを考えてみましたので、聞いてください。

今回のテーマは、「誰かに任せるためにやるべきこと」です。

この任せるというのは、会社の直属の部下でも、実務担当者でも、取引先でも、業務委託者でも、
自分が依頼する全ての方を対象としていますので、管理職でない方にとっても、聞いてもらえる内容とします。

さて、まず最初のステップとして、任せて失敗したという定義を整理します。

私はこの6つだと思っています。

1)期待値ズレ
「思うてたんと違う!」タイプのものです。
多分これが一番多いんじゃないかなあ。
クオリティや進め方等色々あります。思うてたんと違うケース。

2)スケジュール崩壊
「間に合わないじゃん、どうすんの?」
「どうやって進捗管理してたの?」系です。
時間は戻りませんので結構ピンチ。

3)予算超過
会社的に赤字です。
工数のかけすぎ、外注予算の計算ミス。
また軽微なミスによってのやり直し工数などもありますね。

4)クライアント、協力会社トラブル
「自分ならこうやって伝えたのになあ」、
「ここには注意したのになあ」系。
ここまでくると上席として元請けに謝罪したり、自分が巻き取らないといけない部分も増えますね。

5)手戻りが多い
「ここまで詳細に指示したら頼んだ意味ないじゃん!」
「心配なのもわかるけど、ここからここまでは責任を持ってみてよ」系。

6)非再現系
1回頼んで実現したけど、次回からその人に依頼出来なくなってしまった。
その人本人にしか出来ないやり方らしく、ほぼ同様かつ2度目の依頼なのに、結局1から対応……みたいな、
依頼自体に時間がかかるパターン。

私的にはこんなところでしょうか。

恐らくこのような経験から、
「頼まない方が良い」という考えになっていったのだと思います。

さて、これは誰に問題があったのでしょうか?
責任分解をしてみましょう。



もちろんまずは、『任せられた本人』です。

この流れで、カッコいい大人は「任せた側の頼み方が悪かったんだ」
という答えを最初に持ってくるのだと思いますが、私もまだ精神年齢18歳です。

まずは任せられた本人が当たり前に自戒すべきです。

「自分が何が足りなかったか?」というフィードバックをもらう姿勢を、相手に真摯に見せるべきです。
でないと今後仕事を任せてもらえなくなります。

やべー上司でも、上司ですし、元請けです。
あなたの方が上であることはありません。

次に『任せた側』です。
“任せるために必要な要素”が足りてなかった可能性があります。

次の内容で、「任せる時に渡すべき情報や設計は正しかったか?」を纏めますので、それを見てみてください。

ここは他責になりがちですが、あまり他責にしても意味がないことが多いです。
会社の部下は選べないし、外注先も無限のストックがある訳ではありません。

あの有名な犬のスヌーピーも言っていましたが、私たちも配られたカードで勝負するしかないのです。
色々思う事はあると思いますが、自分のために頑張りましょう。

次に『会社』です。
こちらは次の話で書くつもりでしたが、責任の一端は会社の制度設計のミスです。

多分、結局誰かに任せてミスっても、任せなくてミスっても責任は会社にしか取れません。
もちろん、「こいつが悪い」と思っても、雇用したのも、契約したのも会社です。

むしろ会社以外、責任の取りようがないのです。

それは謝罪なのか、お金なのか、条件なのかは別にして、
失ったものをそのまま社員や外部にスライドすることは不可能です。

となると、結局任せる側、任せられる側のマニュアルやOS、制度設計をして、
今回の失敗を、今後の制度設計の材料にした方が有益だと思うのです。

恐らくこの3者の責任分解を論理的に行えると、任せて失敗したミス1つも、
最終的には何かの糧になるのかなと思います。

さて、こうなってくると次は、
任せた側、会社として、「どのように任せるのが良かったか?」という話になります。

恐らくそれは「失敗した時に納得がいくか?」と言い換えて考えるとすっきりです。
そして、任せられた側もハッピーです。

これが今回の私なりの答えになります。

本質的には、任せるために必要なことは3つです。
『何を作るか(ゴール)』
『どう考えるか(判断)』
『どこまでやるか(制約)』

この3つが揃えば、大きく失敗することはありません。

実務的に分解すると、以下の10項目に整理できます。

< 設 計 >
1)ゴールを明確にする
任せる時に「何が出来たら成功か?」を明確に定義してあげましょう。
完了の条件、期待するレベル、これをやってはだめだよ、の線引きをしてあげましょう。

2)判断基準を渡す
スピードが優先か、品質が優先か、迷ったときはどうするべきか、という形で、
「あなたはボランティアでも作業者でもなく、主体者である」ことを認識させましょう。

3)情報を揃える
あなたは直接お客さんや上司と接しているので、背景をより知っている前提があるかもしれません。
それを渡してあげましょう。過去の事例等もあると良いかもしれません。
「なぜその作業をするのか?」
「なぜその依頼が発生しているのか?」
という背景を渡してあげることは大事だと思います。

4)任せる範囲を決める
どこからどこまでの範囲を任せたいのか、
作業者としてやってほしいのか、提案や判断まで任せたいのか、ここを最初に定めましょう。
ここがズレると、期待値ズレが大きくなります。

< 運 用 >
5)途中確認
“完全に任せた”とした場合、よくミスが起きるように思います。また工数が多くなりがちです。
「どこまで進んだら確認」
「〇日に一度確認」
という形で、進捗確認やフィードバックを行いましょう。
最初はシャツのボタンの掛け違い程度のズレでも、先に進むにつれてそのズレは大きくなり、
岐阜駅と大垣駅くらいのズレになった時にはもう無理です。

6)スケジュールに余白を作る
任せられない理由の大きなものにこれがあると思うんですよね。
「教えている時間がない」、
「ミスがあった時に取り返しがつかないスケジュール」の仕事。
なので、スケジュールに余裕を持ってもらう交渉をしたり、
これは会社にとってOJTのツールという事で、一発勝負にしないようにする、など設計をしてあげると良いと思います。
このあたりは、会社の制度設計に近いですね。

7)フィードバックする
これも結構大事で、ちゃんと途中進捗、終わった後にフィードバックしましょう。
この時はもちろん厳しいことをいうのもアリだと思います。
感謝の気持ちを伝えるとかそういう事ではなく、「この仕事はどうだったか?」を伝えてあげましょう。
今後の期待値ズレの解消を、今のこの案件でやっておきましょう。

< 人・関係性 >
8)任せる相手を間違えない
意外とこれは多いです。
「そもそもその人の得意なことじゃないんじゃない?」ケース。
判断をしてほしい仕事なのか、実行してほしいのか、クオリティを上げたいのか、進捗を見てほしいのか、
人によって得意なことは様々で、苦手なことも様々です。
任せられた側も、「これは厳しい」というものは素直に早く言うべきです。
他の仕事で能力を発揮すればよいのです。

9)お互いに心理を理解する
任せる側がどう思っているのか考えてみます。
「教育したい」、「あなたのためだ」、「自分のために助けてほしい」、「これがうまくいけば自分にとって良い」、
「上から過度なプレッシャーを掛けられている」、「今日は早く帰りたい」かもしれません。
任せられる側は、
「失敗したくない」、「判断はしたくない」、「責任は取れない」、
「仕事よりもプライベートを優先したい」、「そんなに仕事にモチベーションが上がっていない」かもしれません。

ここはお互いに言っておいた方が良いです。
任せる側、任される側の背景が分かると、「何がミスにつながりそうか?」が注視しやすいです。
これが前述の『任せる相手を間違えない』、にもつながってきますね。

< 大 前 提 >
10)最終責任は経営が持つ!
むしろ任せたといっても、責任は全て経営が持つのです。
任せても任せなくても、失敗したら最終的には経営責任です。
これで給料が減ったり、会社で村八分にされる事はないと思います。
「自分のキャリアや自分のスキル向上のために使って良い」、という考えを持つのが良いと思います。

たまに「責任が持てない」という方がいますが、
任せる側、任せられる側それぞれお互いに、責任なんてハナから大部分は取れないのですから、
今の状況での自分のためになることを精一杯やったらいいと思うのです。

いかがでしたでしょうか?
これで少しは、「この案件のここの範囲から改めて任せてみようかな」となりましたでしょうか?

結局のところ、『任せる』とは「仕事を振ること」ではなく、
これらの条件を揃えた上で、誰がやっても大きくズレない状態を作ることだと思っています。

前回のエッセイでは、「任せよう」という話を書き、
今回は「任せるためにやるべき具体的なことは何か?」を書いてみました。

これで『任せる事は正義』という私の気持ちが伝わったかと思いますが、
次回は「再現性」という部分で、マネジメントに求められていることを書きたいと思います。

『この内容全てを、誰でも再現できるようにすること』、を管理職がやるべきです。
要するに、『任せる人と会社の中間の業務』です。

この状態を作ることが出来て、初めて「任せる」が機能します。

そしてそれを再現できるようにするのが、次回お話しする「マネジメント」だと思っています。

また1か月の間で考えてみたいと思います。
私たちの年代も、やることいっぱいで大変ですね。

それでは、
皆さま、たまには映画でも観て息抜きしつつ、来月も一緒に頑張りましょう。