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2026.06.27

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平田エッセイvol.22:<属人化は悪、属人性は価値>拝啓 中間管理職の皆さまへ。いつもお疲れ様です。

みなさま、お疲れ様です。
もう7月になりますね!

当社は6月末決算ですから、ついに弊社も第9期となります。
みなさま、この1年間も弊社をご愛顧頂き誠にありがとうございました。

いつぞやのエッセイで経営計画についても記載をさせて頂きましたが、
もちろん第9期も経営計画をすでに作成しております。

第8期の決算がまとまったら、第9期の反省や第9期の展望等をこちらのエッセイでまた公開させて頂き、
「第9期の展望が達成出来なかったら恥ずかしいな」という、
真綿で首を絞められている感覚でこの一年間過ごしていきたいなと思います。

完成したら是非読んでみてくださいね。

さて、前回のエッセイでは、

『誰かに任せよう』
・任せるためには誰がやっても大きくズレがない状態を作ることが大事だと思う
・それこそが中間管理職(=マネジメント職)に求められていることだ


と記載をしました。
要するに、経営は再現性を求めたい、と。

では中間管理職は、 “組織の為に再現性だけを求めるため” だけにいるのか?
というと、僕は違うと思うのです。

今日のテーマは、
「中間管理職って、実は会社の未来を作る仕事だよね」です。

なぜそう思うのか、それは、
中間管理職が会社の再現性を作りながら、同時に人の成長も作っているからです。

前回のエッセイでは『任せる』ために必要なことを書きました。
今回はその続きです。

誰かに任せるためには再現性が必要です。
そして、その再現性を作るのが中間管理職です。

ただ、私は中間管理職の仕事は、単に再現性を作るだけではないと思っています。

恐らくこちらのエッセイは私が名刺交換をさせて頂いた方が多いと思いますので、
ほとんどが経営でマネジメントも行ってるか、中間管理職の方なのではないでしょうか。

なんか中間管理職と言われると、
なんか上からも下からもあーだこーだ言われる面倒な立場、というイメージであることが多いと思うんですよね。

ただ、実際中間管理職が担っているものは、
会社にとっても下の立場の方にとっても、とても重要な価値のあるポジションだと思うのです。

中間管理職に求められること、やっぱり大きな1つは再現性です。
会社はリスクを嫌いますからね。

例えばスーパー営業マン一人が会社の売上を支えていると、その人が辞めた瞬間に会社は大きなダメージを受けます。
経理でも制作でも同じです。

特定の人しかできない仕事が増えるほど、会社のリスクは大きくなります。

会社はあくまで、会社対会社の場合、会社対個人の場合も、『会社として契約を全うしないといけない』という義務がありますので、
ある程度何が起きても社外には迷惑をかけないことが求められますし、どのような状況だとしても、成長をしていかないといけません。

そうでないと安心して賃上げもできません。

結局 “怖い” からこそ、再現性を求めるのです。
マニュアル化した動き、統一されたフローが好きなのです。

「属人化は悪!どんな状態でも会社が回るようにしたい」というロジックになるのです。

結論、再現性を求めたいのは会社都合、言ったら経営側のメリットですね。

さて、これを次は個人のプレイヤー目線で考えてみます。

上記のような状況は、個人にとってはリスクに変わります。
要するに、
「誰にでも出来る仕事・ルール化されたもので、自分の稼働時間を目一杯使ってね」という事になりますから、
いわゆる、「マニュアル化された中で最大限働いてね」という事になります。

そこに成長出来る余白があればよいのですが、ガチガチに固まりすぎていると、
「個人のプレイヤーとしてどこに行っても通用する能力が得られるか?」と考えたとき、「?」です。

恐らくこういう考える余白みたいなものがない、
マックのマニュアルみたいなものを好きな方もいらっしゃると思いますが、
人生100年時代、せっかくなら転職市場でも価値のある人材になりたいじゃないですか。

恐らく今後AIもどんどん発展し、世の中のマニュアル化された仕事のほとんどがAIで代替される時代が来るでしょう。
そうなった時、経営側は確実にコストや間接工数を天秤にかけて、AIを使うでしょう。

そうなると、元々その工程や作業をやっていた人はどう扱われるか?と考えると、
やはりAIや他の人に代替出来ない、『何かしらのスキル』がないと価値は相対的に下がると思う訳です。

自分にしか出来ない営業、自分にしかできない作業、特定の製作業務、提案力、判断力、経験、人脈。
「あなたじゃないとだめなんだ」がスキルであり価値です。

これこそを高めていかないといけないのが、個人です。
これは『属人性』です。

ここで一つ整理しておきたいのですが、
私は『属人化』と『属人性』は全く別のものだと思っています。

属人化は悪です。
属人性は価値です。

今回一番伝えたいことは、こちらです。

属人化とは、その人がいないと会社が回らない状態です。
属人性とは、その人だから生み出せる価値です。


私はこの二つを明確に分けて考えるべきだと思っています。

だからと言って、会社の『再現性』と個人の『属人性』を戦わせ、勝ち負けを決める必要もなく、
また会社会社といっても、結局は個人の集合体ですから、『属人性』が高い個人が集まっていて、何も悪いことはありません。

良くないことは、会社にとってリスクである『属人化』だけですから。

ここで私なりの結論です。

会社は再現性を求めます。
個人は属人性を求めます。

この二つは対立しているように見えます。
でも本当は違います。

再現性のある組織の中で属人性を伸ばすこと。
これを実現するのが、中間管理職の仕事だと思っています。

会社は再現性によって組織を守る。
個人は属人性によって価値を高める。

その両方を成立させるために、

『再現性』を求める会社と、
『属人性』を求める個人を、うまく繋ぎ、引っ張っていく。

それが理想の中間管理職だと思うのです。

そういえば、最近読んだ記事の中で面白いものがありました。

今、「この人、仕事出来るね!」といわれている人は、どのような環境が強く影響しているか? という研究において、
最初についた上司が優秀だった、というケースが圧倒的に多く、
また、良い上司の影響は、上司がいなくなった後も継続するということが判明したそうです。

ハーバード大学の研究でも、20万人以上の従業員と3万人以上の管理職のデータを分析した結果、
優秀な管理職の下で働いた従業員は、その後も生産性や賃金が高くなる傾向があり、
しかもその管理職が異動した後も効果が残ることが示されています。

恐らく最初の上司は、
判断基準、仕事の進め方、報連相、顧客対応、品質基準を教えるから、でしょうね。

つまり、新人が最初に覚えるのは
『仕事そのもの』ではなく『仕事のOS』なんです。

例えば、新人時代に
・スケジュール管理が厳しい上司
・顧客対応が丁寧な上司
・数字に強い上司
の下につくと、本人もそれを当たり前だと思うようになると思いますし、

逆に、
・報告しない
・属人的
・行き当たりばったり
な上司の下につくと、それが標準だと思ってしまうこともあります。

「三つ子の魂百まで」、みたいな諺もありますし、
恐らく『最初に出会った上司=中間管理職』も同様に超大事という事ですね。

新人の成長を支えるのも、 組織の再現性を作るのも、 属人性という才能を伸ばすのも、 結局は人です。
そしてその真ん中にいるのが中間管理職です。

上からも下からも色々言われます。
正直、面倒な立場です。

でも会社の未来を作っているのは、実は経営者だけではありません。
今日誰かに仕事を教えたあなたかもしれません。

だから私は、中間管理職という仕事は、とても価値のある仕事だと思っています。

最後に、経営側の視点でも考えてみます。
例えば、優秀な中間管理職の方が辞めてしまったらどうでしょうか。

私は、優秀な中間管理職の属人化こそが、会社にとって最も怖いリスクの一つだと思っています。

だから経営は、このポジションにも再現性を求めなければなりません。

一方で、「何がその人を優秀にしているのか」を分析し、その属人性は伸ばしていかなければいけません。
再現性だけを追い求めても強い組織にはなりませんし、属人性だけに依存しても危険です。

このバランスを取り続けることが、経営の仕事なのだと思います。

また今日も言うことを聞いてくれない部下や、無理な指示ばかり投げてくる上司がいると思います。
それでも、皆さんのおかげで、今日の会社も、将来の会社も、成り立っているのです。

拝啓 中間管理職の皆さま、
そしてマネジメント業務をされている皆さまへ。

いつも本当にお疲れ様です。

組織の再現性を作るのも、誰かの属人性を育てるのも、きっと皆さまの仕事です。

経営者が会社を作るのではなく、会社の未来を作るのは、
今日も誰かを育てている中間管理職の方だと思うのです。


嫌なこともあると思いますが、来月も一緒に頑張りましょう。

それでは!